2023年夏に現役を引退した元スペイン代表ダビド・シルバ。
稀代の天才レフティだった彼は、左膝の前十字靭帯を断裂する大怪我を負い、キャリアを終える決断を下した。そのシルバは、『AS』のインタビューでこんな話をしている。
「(サッカーをどう見ている?)
晩年には気づいていたけれど、今のサッカーはほとんどフィジカルだ。すべてがロボット的になっている。才能のある選手には自由が少ないが、才能のある選手はそれに順応して自らを発揮する」
(あなたはティキタカ世代だが、サッカー界からそれはもう消えたのか)
それを見るのはより難しくなった。ただ、さっき言ったようにフィジカルに適応しながらも、その哲学を維持しているチームもある。バルセロナのプレーや、ボールポゼッションやプレッシングを好むイマノル監督のレアル・ソシエダを見てくれ。シャビ・アロンソ、ミケル・アルテタ、ジョゼップ・グアルディオラ。僕がルイス・アラゴネスから学んだ哲学を持っている人はまだ大勢いる。
(あなたは怪我のせいで引退したが、最近はロドリやテアシュテーゲンも重傷を負った。サッカー選手は酷使されているのか)
なぜこれほど怪我が多いのかを研究する必要がある。試合数が多ければ移動も多い。それで回復する時間が少なくなる。ただ、ほかにも要素があるかもしれない。だからこそ研究が必要なんだ。ただ、試合が増えれば怪我も増える。それで終わりの話かもね。
(サッカー選手のストライキを支持するか)
身体が限界に達する時がくる。合意ができなければ、選手たちは対策を講じるために働きかけなくてはいけなくなる」
現代サッカーは自由さがなくなり、フィジカルでロボット的だと感じているとのこと。
そのうえで、久保建英が所属するソシエダなどのプレースタイルは評価しているようだ。