下を向いている暇はない

後半も柏のギアはかからない。守備を堅めてきた磐田に対して有効打を見つけられないまま、迫力のない攻撃が続いた。

攻め手を欠いたチームについて「 2点を取ったジュビロが引いた展開に持ち込むことは当たり前だと思いますし、それは前節も同じでした。あのような展開の中で点を取る方法をチームとして共有しなければいけない」と、前節欠場していたキャプテンはピッチに戻って感じた危機感を口にした。

柏は後半15分に日本代表から帰ってきたばかりのFW細谷真大を投入。攻撃に厚みをもたらそうとするが、エースは相手DFの厳しいマークに本領を発揮できず。前節で見せた細かいパス交換による攻撃も見られないまま、試合終了の笛が鳴った。

リーグ戦3連敗となった柏は、残り9試合で少しでも多くの勝ち星を積み上げたい。

古賀は「下を向いている暇はない。苦しい順位に立たされていますし、ショッキングな敗戦だと思います。ただ、勝点を積み上げるチャンスはまだ9試合残っているわけで、そこに向かって進んでいくしかない」と現実を直視した。

次節は21日午後6時にアウェー・県立カシマサッカースタジアムで鹿島アントラーズと対戦する柏。リーグ4位の相手に対して意地を見せたい。

いまの柏に最も足りない部分は‘‘チーム‘‘で戦う姿勢だ。サポーターからブーイングを受けた際にも、ただその脇を通過していく姿が印象的だった選手たち。25歳のキャプテンは柏が一丸となって戦うべきだと考えている。

「監督も『まだ何も終わっていない。全員でやっていくしかない」と呼びかけていました。チームが同じ方向を向いていないと始まらない問題だと思いますし、全員が一丸となってやっていく必要があります」と総力戦を呼びかけた。

まずはチームを一つにまとめたい。古賀は攻守で課題が残った磐田戦を受けて、根本的な部分から柏を見つめ直した。

「会話をもっと増やすべき。ネガティブなものではなくて、何かを改善していくための前向きな会話がいまのチームに1番大事。自分がその中心になって、常にポジティブな声を掛け合っていきたいです」

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状況は決して良くない。しかし古賀は「まだまだ自分たち次第で順位を上げて終えられる可能性は残されているので、前を向きます」とチームを先導していく決意を表明した。リーグ戦終盤に向けて、自分たちに残留できる力があると示したい。

(取材・文 浅野凜太郎)

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