中国とバーレーンに大勝を収め、2026年ワールドカップのアジア最終予選でこれ以上ないスタートを切った日本代表。
2試合で12ゴールという大量得点には、新たに採用した3バック(3-4-2-1)システムの効果も大きかった。一方で、4バック(4-2-3-1)からシステムが変わったことで試合出場が遠ざかってしまった選手もいる。
今回は、9月シリーズを経て日本代表の中で序列を下げてしまった5名の選手を紹介する。
中山雄太
9月シリーズ:出場時間0分(ベンチ入り2試合)
まずは、8月14日にFC町田ゼルビアへ加入した中山雄太。
2019年1月に柏レイソルから欧州へと旅立ったが、近年怪我にも悩まされ、フリーとなった今夏は移籍先が見つからず、27歳でのJリーグ復帰を決断した。
アジアカップまでの日本代表では伊藤洋輝と左サイドバックのポジションを争う存在だった中山。しかし、3バックで好感触を得た6月シリーズは不在で、今回招集されたものの出場機会は訪れなかった。
ライバルの伊藤はすでに3バックにも適応している。冨安健洋や町田浩樹が4バックの左サイドバックをこなせること、さらに自身が国内へ戻ったことを考えると、10月以降は厳しい立場となりそうだ。
菅原由勢
9月シリーズ:出場時間0分(ベンチ入り2試合)
菅原由勢は、2023年3月から始まった第2期の森保体制においてレギュラーといえる立ち位置に上り詰めた一人。
今夏はプレミアリーグのサウサンプトンへの移籍を成し遂げ、開幕戦から3試合連続でスタメン出場中。8月31日のブレントフォード戦で初ゴールも記録している。
ただ、今回の代表活動では2試合ともに出番なし。右サイドであればサイドバックからウィングまでこなすユーティリティ性を備えるが、日本代表で森保監督がウィングバックに求める能力とはあまり合致していないのかもしれない。
とはいえ、右サイドバックとしては現状もおそらく一番手。ムードメーカーとしての役割も担っており、チャンスをうかがいながら出場機会が訪れた時に結果を残すことが大事になりそうだ。