アルバロ・レコバ
東洋人のような顔立ちから“チーノ”(中国人)の愛称で呼ばれた、ウルグアイのファンタジスタ。
天才肌で予測不可能なプレーが魅力だったが、その基礎となったのは、圧倒的なスピード、技術を生かしたドリブルとパワフルなキックだった。
キックの曲がりも絶品で、コーナーキックを直接ゴールに叩き込んだ回数は誰よりも多いはず。38歳になってもコーナーキックとフリーキックから直接ゴールを奪ってみせた。
本人は「常にレフェリーが置いた場所から45センチほど後ろにボールを置くようにしていた。壁が少し前に出てくるのは分かっていたからね。練習では常にフリーキックに取り組んでいた。全部バーの上を越えていったけどね」と話している。
シニシャ・ミハイロヴィッチ
「フリーキックだけでハットトリック」という伝説を残した元ユーゴスラビア代表のレジェンド。
幼少期には父親からフリーキックを叩き込まれ、朝7時から練習に明け暮れていたという。
その結果、脅威のキック力で正確かつ重いボールを蹴る技を習得。ある敵将は「GKを2人置かせてくれ」と懇願するほど無慈悲な精度と威力を誇った。
本人はFKは射精のような感覚と述べていたほか、「ベオグラード大学の教授が練習を見に来た。彼らはボールの動きを理解できなかったようだ。高く上がり、思わぬ落ち方をして、左に、右に曲がる。彼らが計測できたのは唯一スピードだけ。一番早いもので165kmだった。他は何も理解できなかったようだ!」とも豪語していた。
2022年12月16日、白血病のために53歳で死去。