前人未到の2年連続国内3冠

――ブリーラムの監督に就任してリーグ、国内カップ、リーグカップを制覇をされました。初の国内3冠を振り返っていただけますか。

まずその年はリーグ優勝することが目標にありました。まずそれを達成したことで、1つホッとしました。カップ戦に関しては一発勝負なので。でもリーグ戦を見ているなかで、しっかり自分たちのサッカーができれば当然勝てるはずだという感じでした。

選手たちも自信はありましたからね。そういう部分では日本にいるときの(国内)3冠よりも、比較的自分の中でも落ち着いてできたと思いますね。

――2年連続での国内3冠。タイのサッカー史上初の大偉業を達成しました。プレッシャーはありましたか。

前年度のチャンピオンチームでしたから、当然分析もされて、全チームを敵にするみたいな形になるわけじゃないですか。

だからもう1戦、1戦本当に気を抜けない。もう下位のチームでも気を抜けませんでした。あとは無敗優勝もかかっていたんですよ、最後の5試合ぐらいまでね。

もう対戦するチームはブリーラムをどうにか土を付けて、例えば「オーナーさんからボーナスを倍にしてもらおう」とか(笑)。そういうこともいろいろ考えていると思うので、だから本当に取りこぼせないプレッシャーはすごくありましたね。

――達成した瞬間はどういった感情が込み上げましたか。

正直、達成感よりホッとした感じです。僕は「ああ、これで終わった。3冠を取れた。良かったなぁ」という感じですね。無敗優勝はできなかったので、逆に(無敗優勝をしていたら)「3冠は取れなかったのかな?」と思っていますね。