富山県で整備構想があるJリーグ・カターレ富山の新スタジアムに関する情報をまとめています。

「富山 新スタジアム」これまで

アローズ北陸(北陸電力)とYKK AP。富山県に本拠を置くJFLの強豪2チームを統合する形で、2007年に発足したカターレ富山。今年のYBCルヴァンカップでは、J3ながら昨季のJ1王者であるヴィッセル神戸を破るなど快進撃を見せている。

そんな富山初のJクラブ誕生を主導したのが、富山県サッカー協会であり、最近話題が増えてきた富山の新スタジアム構想も今のところ彼らを中心に動いている。

現在、カターレ富山のホームである富山県総合運動公園陸上競技場は、2000年の「とやま国体」に向けて建設されたスタジアム。1993年に完成し、カターレ富山誕生以前にもJリーグの試合が開催されていたほか、2002年の日韓ワールドカップではクロアチアがキャンプ地として使用した。

富山県総合運動公園陸上競技場はJリーグ基準で18,588人を収容するものの、1階席はメインスタンドを除き芝生席。また、屋根もメインスタンドの一部にしかかかっていないため、雨の影響を非常に受けやすいスタジアムだ。

富山で新スタジアムに関する“声”が具体化したのは2015年4月のこと。富山経済同友会が「まちなか活性化プロジェクト」として『まちなかスタジアム構想』を提言した。

『まちなかスタジアム構想』はこんな「まえがき」から始まっている。

「この後、祝勝会できればいいんだけどね・・・」
これは3年前のある日、富山経済同友会地域活性化委員会メンバーで、カターレ富山戦を富山県総合運動公園で観戦し、劇的な勝利に酔いしれた後に、ある委員から出た発言です。
「まちなかにスタジアムがあればこのまま飲みに行けて盛り上がるよね・・・」

そんなふとした思いがきっかけとなり、(平成)25・26年度地域活性化委員会のテーマは「まちなかスタジアム構想の提言」となりました。

土地の利用制限などの問題により、当時この構想が大きな動きに結びつくことはなかったが、時は流れて2023年10月、富山県サッカー協会は「サッカースタジアム建設特別委員会」の設置を発表。『する』『みる』『ささえる』のサッカー環境を実現させた、県民が誇れるサッカースタジアム建設に向けて重要な一歩を踏み出している。

地域の活性化、にぎわい創出につながり、地域のシンボルとなる多機能複合型施設を目指すため、さらには建設運動を進めるにあたり広く県民の意見を直接聞き、意見交換する場として、今年3月16日にはタウンミーティングを開催。

パネリストとして会長就任直前だった日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖専務理事も登壇し、その前後には富山県の新田八朗知事や富山市の藤井裕久市長とも面会した。

こちらは新田知事と面会した時の様子。宮本氏は、JFAと施設整備に関するパートナー契約を結んでいる日本総研を交え、予算や設置方法、建設場所などの計画作りをサポートするほか、スタジアム整備の機運醸成に向けたPRにおいても協力する意向を示したという。

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サッカー以外にも利用できる多機能複合型施設として、5~10年後の完成を目指し動き出した富山の新スタジアム構想。サッカースタジアム建設特別委員会は、今年7月までにスタジアムの基本コンセプトを策定する方針を明らかにしている。

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