神戸、山形での経験と課題

びわこ成蹊スポーツ大時代は大学サッカーで最高のドリブラーとして注目を浴びた泉は、下部組織時代に所属したヴィッセル神戸へ帰還した。ただ昨季は苦戦を強いられた。神戸ではJ1で8試合1得点、育成型期限付き移籍で加入したモンテディオ山形ではJ2で7試合出場でゴール、アシストなしとルーキーシーズンは辛酸を舐めた。

山形時代にQolyのインタビュー取材を受けた際に泉は「自分は足元でプレーすることが多い選手だったので、背後を取るスプリントで縦に勝負するとか、そういう自分がいままでやってきたプレーとは違うプレーも求められることが多くなりました。より縦に推進力を使うところに対する自分なりの意識も変わりました。そこのレベルも上がったのかなと思います」と成長を口にしていた。

今季は新天地・大宮でさらなる進化を遂げようとしている。「山形時代では、スタメンが1回もなかった。途中から入って流れを変えるプレーや、そういうタスクを与えられてきた。そういう短い時間で何か仕事をすることが経験値として高まってきているのかなと思っています。ボールが入ったときに何か仕事ができる部分は自信もあります。いまはまだ物足りないですけど、より高めないといけないという気持ちはさらに持っています」と口にした。

神戸所属時の泉

大宮サポーターだけでなく、神戸サポーターからも泉の活躍に熱視線が注がれている。泉は「神戸サポーターの中では、『ドリブルはいいんだけど、身体的なところがJ1の強度に付いていけない』とか、多分そういうところに課題があるんだろうなと多分(印象を)持っていたと思います。そこは課題として取り組んで、レベルアップして帰るというのはもちろんなんですけど、それ以外に『アイツが持ったら絶対に剥がしてクロスを上げる』とか、『アイツが持ったら絶対にシュートまで行く』、『チャンスを作る』と。そういう武器をより伸ばして、さらにベースアップのところを高めて帰ることで、ヴィッセルで流れを変える役目とかじゃなくて、本当にチームの武器として必要とされる存在になって帰りたいと思っています」と決意を口にした。

可愛い子には旅をさせよという言葉があるように、神戸で育った泉は成長の歩みを進めており、新天地で実戦を経て昨季J1王者への復帰を志している。まずは大宮のJ3優勝、J2復帰を果たし、個人としてもさらなる進化を目指す。

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次節今月10日午後7時に開催されるアウェー・Y.S.C.C.横浜戦に向けて泉は「1戦、1戦勝つだけだと思う。僕はチームとして勝つという目標の中で自分が得点だったりアシストで活躍できればよりいいですし、(個人の結果に)繋がらなくてもチームに貢献して、勝利に繋げるようなプレーをできればいいと思っています」と意気込んだ。「for the team」を胸にチームの勝利とさらなる成長を目指す大宮の翼の活躍に期待したい。

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