J3第8節が6日に行われ、大宮アルディージャがFC大阪を1-0で下して首位に立った。大宮ホームで開催された無敗チーム同士の対決は拮抗するも、後半25分から途中出場したMF泉柊椰がコーナーキックからオウンゴールを演出してチームを勝利に導いた。
壁にぶち当たる大宮の翼
この日大宮の右サイドを支えてきたMF中野克哉、DF茂木力也の不在により3-1-4-2システムをぶっつけ本番で使わざるを得ない状況だったこともあり、左ウィングを本職とする泉はウィングバックで途中出場した。これまで大宮で本領を発揮しつつあるサイドアタッカーは早くも決定的な仕事をこなした。
後半29分にFW杉本健勇の飛び出しに合わせて泉がコーナーキックを蹴ると、FC大阪の選手に当たる形でオウンゴールを演出した。この得点が決勝点となり、大宮の勝利に大きく貢献した。泉は「出来はどうであれ点につながったので良かったと思います。(杉本)健勇くんのところを狙って。結構セットプレーでは関係性ができているので、狙って蹴っただけです」と振り返った。
勝利はしたが、課題は多くあったようだ。途中出場からオウンゴールを演出できたものの、それ以降決定的な仕事を果たせなかった。「全然ダメだなと。勝ったので良かったですけど、ボールを持って、剥がして、アシスト、クロス、シュートと全然つなげられてない。自分の出来としては全然まだまだかなと思います」と下を向いた。
開幕ヴァンラーレ八戸戦は2ゴールを奪って圧巻のパフォーマンスを披露した。第3節奈良クラブ戦でも2アシストを記録して、現在リーグ戦7試合2得点3アシストと結果を出しているが、奈良戦以降は結果が出ていない。
泉は「奈良戦もなんですけど、1節目以降自分のプレーには結構物足りなさを感じていて。ドリブルで剥がしてシュートや、スプリントで相手の背後を取ってゴールに絡むというところがあまり出せてない感覚もあります。まぁ…これぐらい早目に壁にぶち当たれて良かったと思っています。半ばぐらいで壁に当たって、後期にかけてその壁を改善していくだと多分遅いと思う。勝点を積み重ねながらですけど、自分の武器をもっと出せるようにしていきたいことと、得点に絡むところはもっとこだわってやらないといけないと思っています」と課題を口にした。
壁に苦しみながらも成長の歩みを止めずに突き進んできた泉は、ひた向きに新たな課題をこなそうとしている。