2月29日にイタリアのアンチ・ドーピング機構から「4年間の出場停止処分」を言い渡されることになったフランス代表MFポール・ポグバ。
昨年8月に行われたユヴェントス対ウディネーゼのあとに行われたドーピング検査において、禁止薬物である男性ホルモンの一種デヒドロエピアンドロステロンが検出されていた。
その後9月にイタリアのアンチ・ドーピング機構から暫定的に出場停止処分を受け、さらにBサンプルでも陽性反応を示したため、今回正式に4年の出場停止を言い渡されることになった。
ドーピング違反に関しては、罪を認めて当局の捜査に協力すれば1~2年の出場停止処分になることが多いが、ポグバは一貫して無罪を主張していることもあり、情状酌量が行われなかったと考えられている。
ユヴェントスとポグバの契約は2026年までしか残っておらず、しかも出場停止処分があけるころには35歳になっていることから、一部メディアでは「引退の危機」とも伝えられた。
そして、ポグバ本人が今回自身のInstagramでこの件についての声明を発表した。
「本日、アンチ・ドーピング機構による決定について知らされることになったが、その判決は間違ったものであると信じている。
プロサッカー選手としてのキャリアのなかで築いてきたすべてのことが、これによって自分から奪われてしまったかのようだ。悲しい。ショックを受けている。心が張り裂けそうだ。
僕が法的な規制から解放されてすべてを話すことができれば、真実が明らかになるだろう。ドーピング規制に違反するようなサプリメントを故意に、意図的に摂取したことは一度もない。
プロのアスリートとして、僕は禁止薬物を持って自分のパフォーマンスを向上させるようなことは決してやらない。これまで対戦したチームの選手やサポーターを軽視したこともないし、騙したこともない。
今回発表されたアンチ・ドーピング機構の決定を受けて、僕はスポーツ仲裁裁判所に控訴を行う予定だ」
ポグバは2022年にマンチェスター・ユナイテッドを退団し、フリートランスファーでユヴェントスへと復帰したものの、膝とハムストリングの怪我に苦しみ12試合しかプレーしていない。
なおユヴェントス側はポグバの契約を解除する可能性を検討している一方、選手側の代理人らのヒアリングを行い、6月を目処に対応を決める予定だとのこと。
ちなみに『Foot Mercato』によれば、まだポグバ側は出場停止処分に関する正式な通知を受け取っていないとのことで、それが行われ次第控訴の準備を進めるそうだ。