テニスのグランドスラム大会で通算22度の優勝を誇るラファ・ナダル。
今年1月にサウジアラビアテニス連盟のアンバサダーに就任した彼の発言が物議を醸している。『Record』によれば、男女平等についてこう話していたそう。
「投資は?男女とも同じだ。機会は?男女で同じだ。給与も同じ?ノーだ。
不公平というのは機会が平等ではないことだ。フェミニストとは男女に全く同じ機会を与えられるべきだと信じることだというなら、私はフェミニストだと言える。
しかし、この言葉は極端に解釈されている。普通で合理的なことについて話すなら、もちろん私は平等を望んでいるよ。私にとって平等は、与えることではなく、セリーナ・ウィリアムズが私より稼いでいるなら、そうあって欲しいということだ」
機会は男女平等であるべきとしつつ、報酬も同じにすべきということには同意していないようだ。ナダルは自分には母親と兄妹もいるとも語ったが、サウジでは女性の扱いが問題視されてきたこともあり、その発言は物議を醸している。
『EL PAÍS』によれば、女性ジャーナリストのアンヘレス・カバジェロ氏は「彼が自分には妹と母がいると言った瞬間は美しい。彼にゲイの友人や黒人の隣人がいるなら、我々はまだ解体されていないジェントルマンの包括的なパッケージを手にする」と皮肉交じりに揶揄していたそう。
そうしたなか、かつてバルセロナやレアル・マドリーなどでプレーした元ポルトガル代表ルイス・フィーゴが、カバジェロ氏の発言に噛みついた。X上に「あんたが一番ムカついているのは、彼が自由で金持ちで、史上最高のアスリートのひとりであり、生きるために少しの給料も必要ないことだろ!偽りの進歩主義の陰に隠れる者がまたひとり…」と投稿し、ナダルを擁護していたのだ。
なお、ナダルは元バルセロナDFミゲル・アンヘル・ナダルを叔父に持つが、自身はマドリディスタであり、レアル・マドリーの名誉会員でもある。