謎のキットカラーが存在する

イラク代表 1986 adidas メキシコW杯 アウェイ ユニフォーム

アルゼンチンの英雄ディエゴ・マラドーナが「神の手」と「5人抜きゴール」で魅せた1986年メキシコワールドカップ。この大会でイラクはW杯初出場を飾った。が、その記念すべきW杯で着たユニフォームの色が、いまだに謎と言われている。

イラクといえば常に緑と白。2000年代以降は黒も使うが圧倒的に少数派だ。そんなイラクがこの大会では、なんとホームに黄、アウェイに青を採用した。

この色について公式には語られていないが、一説には独裁政治で知られた大統領サダム・フセイン(サッダーム・フセイン)が、ブラジルの強さにあやかって同じ色を使えと命じたという噂話がある。

だが、真の理由は別に存在するようだ。

このエンブレムは、かつてイラクに存在したアル・ラシードSCというクラブチームのもの。ご覧の通りエンブレムカラーは黄と青である。そして1986年大会のメンバー22名中8名が、このクラブの所属選手だった。他のクラブからの選出がせいぜい3~4名であることを考えると明らかに多い。

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実はこのクラブの創設者は、サダム・フセインの長男であるウダイ・フセインだ。サッカー選手への拷問でも知られる悪名高き人物で、当時はイラク・オリンピック委員会会長も務めていた権力者である。

記念すべき初のW杯には、ウダイがその影響力を行使して自らが創設者であるクラブの選手を大量に送り込み、さらにクラブの色をキットカラーに採用させた。真相は闇の中だが、そう見ることも出来るのだ。

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