V・ファーレン長崎を率いていたブラジル人指揮官ファビオ・カリーレ氏は20日、サントスの監督に就任したことを発表するプレスカンファレンスに出席した。
しかしながら、V・ファーレン長崎はこの会見を前にしてファビオ・カリーレ監督らスタッフとの契約について声明を発表し、サントスとのオファーを受けていないことを明らかにしていた。
ファビオ カリーレ監督及び
スタッフとの契約の現状についてhttps://t.co/EhbMDoCLUL#vvaren
— V・ファーレン長崎【公式】 (@v_varenstaff) December 20, 2023
『ESPN』によれば、ファビオ・カリーレ監督の契約に設定された違約金はおよそ150万ドルであるとのこと。
ただ、サントスの新会長となったマルセロ・テイシェイラ氏は「V・ファーレン長崎に違約金を支払う約束はしていない」と話していたという。
「監督の代理人や日本のクラブとはすでに合意に達している。サントスには何の条件も課せられることはなく、対話の最初からそれを明らかにしてきた。給与規定の範囲内で違約金を支払う約束をすることは不可能である」とのこと。
また、記者会見で契約の状況の不透明さを質問されたファビオ・カリーレ監督は「長崎の発表通り、月曜の夜にクラブと話した。彼らはより長い契約を提案してくれたが、私はすでにサントスに行く決断を下していた。すでに私はこちらで仕事をしている」と説明していた。
『folhasantista』の記事によれば、これらの状況を鑑みるに「ファビオ・カリーレ監督はまだサントスと正式に契約していないのではないか」とのこと。
そもそもマルセロ・テイシェイラ氏がサントスの会長として活動できるのは来年の1月2日からであり、正式に新しい選手や技術委員会のメンバーを発表できるのも、理事会の承認を得ることも、実際にはそれ以降になるからだそうだ。
長崎の発表によれば、11月末にはすでに来季の契約を結んでいるというファビオ・カリーレ監督。通常であれば違約金の支払いがなければいわゆる「二重契約」となり、FIFAからの制裁を受ける事態に発展する可能性もあるが…。