9日、第103回天皇杯の決勝が国立競技場で開催され、川崎フロンターレが柏レイソルをPK戦の末に破り、3季ぶりの優勝を果たした。
川崎は2020シーズン、柏は2012シーズン以来となる頂点を目指した一戦。
試合は序盤から柏の出足の良さが目立った。ピッチ状態の悪さも手伝ってかボール回しに冴えがない川崎に対し、柏はコンパクトな4-4-2で前から圧力をかける。
攻撃面でも柏は細谷真大がスピードで優位に立てる山村和也の裏へ放り込むボールが効果的。マルシーニョが欠場して裏返すロングボールの狙いに乏しい川崎と対照的にアバウトなボールでも前進し、セットプレーを中心にたびたびチャンスを迎えた。
前半は柏が川崎を圧倒。ゴールのみが生まれないままスコアレスで折り返す。
後半、川崎は前への姿勢が増したが、良い形で味方に前を向かせる術が少なく、マテウス・サヴィオという強力なテクニシャンを中心にシンプルに選手の強みを出す柏ペースが続いた。
試合はお互いにチャンスをそれほど作れず延長戦へ。延長前半9分には細谷が決定機を迎えるがチョン・ソンリョンが好守でこれを防いだ。
川崎は延長後半、アクシデントがあったのか途中出場の小林悠に代えてバフェティンビ・ゴミスを投入。
延長後半13分に山根視来のクロスからそのゴミスが決定的なヘディングシュートを放つが、今度は柏GK松本健太がスーパーセーブでゴールを許さない。
試合は、1990年の第70回大会以来となるスコアレスのPK戦に突入(※松下電器がPK戦4-3で日産自動車に勝利)。
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迎えた10人目、先攻の川崎はGKチョン・ソンリョンが決めると、直後に自ら柏GK松本のキックをストップし、チームを勝利に導いた。