最終節は宿敵との決戦

この日中盤に入ったMF尾﨑僚は劣悪なピッチコンディションに苦慮しながらも、味方に指示を飛ばしながら試合をコントロールしようと奮闘していた。「ピッチ見た瞬間になかなか厳しいなという印象はあったんですけど(苦笑)。でもその分やることは前に蹴って、走ってやろうとチームで決めたので。そこを立ち上がりから前半にかけては徹底できなかったかなと思います」と前半弘前に押し込まれた原因を反省した。

前線に向けてコーチングする尾崎

後半はサーフェスに対応したイレブンは息を吹き返したように弘前に猛反撃を敢行して、なんとか試合終了間際に追いついた。敗色濃厚だった状況を何とか価値ある勝ち点1に結び付けてみせた。

尾崎は「僕たちは(あと)2日連続(会場が)ここなんです。そういう点も含めてもう分かっているんで、もう1試合(ここで経験したことを)生かしつつやっていきたいと思います」と意気込んだ。

全国社会人選手権では初優勝を飾り、地域CLの切符をつかみ取った。5日連続で試合をする過酷なスケジュールは世界を見渡しても類を見ない過酷さがある。それでもそこで勝ち得たからこそ自信を手に入れた。

「あそこで5日間連続の試合を勝ち切れたから自信にもつながりました。走るという強みも十分に生かしての結果だったと思う。今回は3日連続ですけど、そういう部分をしっかり出していきたい。あとの2試合は先に先制点を決めて、自分たちのペースで有利に進められるかなと思います」と背番号10は語った。

最終節の相手は同じ東海1部wyvernだ。今季無敗でリーグを制覇した宿敵にイレブンは闘志を燃やす。「今年、僕たちがリーグ戦で唯一負けた相手です。wyvernに対して悔しい思いは全員が持ってると思う。リベンジする機会を与えてもらったぐらいの感じで、徹底して勝ちたい」と尾崎は気を引き締めていた。

【関連記事】<現地取材>地域CL1次ラウンド初戦、東北代表の弘前は試合終了間際の痛恨の被弾で全社覇者の刈谷と1-1の痛み分け

惜しくも11日に開催された福山シティとの一戦は2-3で惜敗した。それでも最終節は宿敵との対決が待っている。東海対決を制してサポーターに勝利を届けてみせる。

【厳選Qoly】サガン鳥栖MF長沼洋一「WBが嫌だった」から始まった武者修行…川井健太監督との出会い、苦節8年目での二桁ゴール(インタビュー)

日本人がケチャドバ!海外日本人選手の最新ゴールはこちら