訪れた「セルビア女子サッカーの歴史的な瞬間」
無事にコペンハーゲン到着。選手たちから大きなハグで歓迎されて、ここでまずミッションの大部分が達成されたような気持ちになる(笑)。いやいや、戦いはこれからだ。
キューゲ(Køge)はコペンハーゲンからバスで30分ほどの海辺の街だ。女子チームは1部リーグ、男子チームは2部リーグに所属している。
スタジアムは2019年に改修工事が行われ、収容人数4,000人。コンパクトだが設備も新しく、「欧州の地方都市にあるサッカー専用スタジアムらしさ」に溢れている。セルビアの古めかしいスタジアムに慣れ親しんでいる身からは、何もかもが新鮮だ。
バスを降りた選手たちはロッカールームで準備に入り、私はフロントスタッフやクラブ社長一家と一緒にVIPエリアでウェルカムコーヒーなどを御馳走になる。
キックオフは16時。北欧の9月の昼下がりとあって、強い西日でピッチに長い影が落ちた。フォトグラファー泣かせのコンディションではある。
スパルタクは開始3分で先制を許すが、今シーズンから加入したガーナ代表ストライカーのドリス(Doris Boaduwaa)がゴールを決め、11分に同点に追いつく。
その後は一進一退の展開だったが、63分にまたもやドリスのゴールで勝ち越し。80分に退場者を出しながらも、最後は全員でリードを守り切った。
この日の勝利は「セルビア女子サッカー界の歴史的な瞬間」として、私が撮影した写真とともにセルビアメディアで大きく報じられた。