――欧州サッカーと『Football Manager』の関係性といえば、『Football Manager』のプレー経験がある選手や監督が多く存在します。例えば、伊東純也選手が所属するスタッド・ランスのウィリアム・スティル監督があげられます。
実際に監督や選手が『Football Manager』をプレーしていることは本当にこれ以上ない褒め言葉なんだなと思っています。
選手や監督以外にも裏方でもたくさんいて、アナリストになりました、関係者になりましたというニュースが飛び込んできています。皆さんの成功を本当に嬉しく思います。
実際に自分たちが集めてきたデータ、『サッカーシミュレーションゲーム』から本物の業界関係者が生まれるなんて素晴らしいことですよね。
――選手といえば、マンチェスター・シティのアーリング・ハーランド選手がドルトムントから移籍する際にチームメイトのプレーの特徴をFootball Managerで調べたという話があります。
それでいうと、ハーランドがドルトムントに移籍した際の逸話があります。
ドルトムントのファンは、「ハーランド一体どんな選手なんだ?」と思っているけれど、『Football Manager』のファンはすでにノルウェー時代のハーランド(が良く成長すること)を知っていて「ふんふん、あのハーランドね」と。
Jリーグが搭載されることでハーランドと同じような現象が100%起こると思います。
今までゲーム内にJリーグが入っていないことで、「何かすごい日本人がヨーロッパに移籍してきたけど、どっから来たんだろう?」とみんな知らない状態でした。
これからはJ2、J3にいるダイヤの原石のような選手がユーザーによって発見されて、ゲームのコミュニティで広がる。その結果、彼らがヨーロッパに移籍するという流れは絶対にあると思います。
――Jリーグのクラブで度々話題になるのが、「日本人が海外へ行く際の移籍金が低いのではないか?」問題です。反面、ヨーロッパの中小クラブが短期間で日本人選手をビッグクラブへ売却することで売却益を狙えるわけですが、Jリーグにもっと移籍金が入ってほしいという思いがあります。
はい。『Football Manager』のJリーグ搭載によって選手に注目が集まれば、今後のJリーグの将来的に考えても非常に良い効果を生み出すと思います。
でも、ヨーロッパの小さいクラブからするとちょっと安い金額で日本人の選手を獲得していたわけですから、「やめていただきたい」と言うかもしれませんね(笑)。
Jリーグへの注目度が上がっていけば、わざわざ欧米に行かなくても日本のJリーグに残り続けてプレーするという選択をとる選手もどんどん増えていくんじゃないかと考えています。
(後編に続く)