複数ポジションをこなす柔軟性

もともとアカデミー時代にアタッカーのポジションを務めていたことから、本職のボランチ以外にも右ウイングなどを鳥栖時代から務めていた樋口はポジションを問わずに能力を発揮できる。

ウイングで出場した際は相手の攻守の切り替わりを観察した上で、攻撃時は素早いパスやクロスで局面を打開し、守備時にはプレッシングやパスコースを切るポジショニングで相手の起点を素早く潰すクレバーなウイングとして機能する。スピードやスプリント回数などは他のウインガーより長けてはいないが、優れたインテリジェンスで存在感を見せている。

中盤の底、サイド、シャドーなど中盤のあらゆるポジションに対応できるマルチロールな能力は代表入りに必要な資質の一つだ。鳥栖時代は右サイドバックや右ウイングバックを務めたこともあるため、サイドの守備能力も一定の評価がされている。

【関連記事】鹿島アントラーズ、「歴代最強の日本人選手」はこの5人!

チームの状況に合わせてポジションを変えて出場することができ、優れたインテリジェンスとキック精度を持ち合わせるため現代サッカーで理想的な司令塔として活躍する樋口。現在アシスト12回成功とアシストランキングトップを独走するチャンスメイカーは鹿島の逆転優勝を引き寄せられるのかに注目したい。

【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ

大谷翔平より稼ぐ5人のサッカー選手