北川滉平はその「サッカー選手には珍しく、復帰時期がわからない」という膝蓋骨骨折でどのようなリハビリをしてきたのか。

「どんなメニューが最もタフな経験でしたか?」と聞くと、北川滉平は以下のように答えていた。

北川滉平

「リハビリメニューで一番厳しかったのは、やはり単純なランメニューですよね。トラックを18周走るというものなんですけど、タイム制限が課せられていて、しかもそれを一人で走るんです。これは一番大変でしたね。

トレーナーにも『なんでこんなメニューをやらなきゃいけないんだ』と文句を言いながら(笑)。あれは思い返してもキツかったですね。効果は…あったと思いますけど(笑)そう信じてやっていました。トレーナーも本当に親身になって寄り添ってくれたんです。

本当は文句を言わずにやらなきゃいけないんですけど、多少不満も言いながら(笑)。ここまで来られたのはいろいろな方のおかげなので、本当に感謝だけですね。

プライベートでは家族ができたばかりでした。自分一人だったら乗り越えるのはムリだったなと思います。奥さんと子どもにはすごく感謝しています。

まだ子どもは小さいので喋れないんですけど、奥さんには結婚してからあまりいいところを見せられていないので(笑)、今年はしっかりJFLに昇格して、いい景色を見せてあげられたらなと思っています。

怪我をしたときにはもう、本当に涙が止まらなかった。今こうやってサッカーができていることがとても幸せです。

とはいえ、サッカーをしていても結果がついてこなければダメだと思うので、支えてくれた周りの方々に少しでもいい姿を見せたいなと思います」

結婚して子どもが生まれてからまもなくの悲劇であったが、それと同時に家族がいなければその苦しみを乗り越えられなかったという。

福井ユナイテッドFCは現在10試合を終えて勝ち点24を獲得し、北信越フットボールリーグの首位に立っている。目標のJFL昇格に向けては優勝がマストであり、残り4試合はクラブにとってとても重要なものとなる。

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次の試合は8月20日の午後1時、本拠地テクノポート福井で行われるアンテロープ塩尻戦である。復活の北川滉平がどんなプレーを見せるのかという点にも注目だ。

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