不調に苦しむフランクフルトには彼のアイデア、彼の得点力、彼の試合への熱意が欠けている。
ここ数年来の鎌田はどこに行ってしまったのか。
2017年に加入した彼は、すぐにベルギーのシント=トロイデンに貸し出されると、そこで学び、成熟。長い間、アイントラハトのために尽くしてきてくれた。
戦うことを覚えた美しい選手。この日本代表選手は、パスやフェイントで試合の流れを変え、閉ざされたスペースをこじ開け、本能的に状況を把握し、予想外のことをやってのける。だから素晴らしいのだ。
鎌田大地は良くも悪くも違いを生み出すことができる存在だった。だが、いまの彼はうつむいており、誰が見てもハッピーではないことが分かる。
彼はフランクフルトで足跡を残した。
退団は痛いが最後の数試合では本来の姿を取り戻せるかもしれない。彼にはもっといい別れがふさわしい。
今季前半戦の鎌田はUEFAチャンピオンズリーグでもゴールを決めるなど躍動していた。だが、彼が調子を落とすとフランクフルトもブンデスリーガで7位と苦しんでいる。
地元紙としては、これまでチームに尽くしてくれた選手だけに最後は復調していい形で別れられることを願っているようだ。