ワールドカップ1大会における最多得点記録を保持している元フランス代表FWジュスト・フォンテーヌ氏が死去した。89歳だった。
ジュスト・フォンテーヌは1933年、フランス領モロッコのマラケシュで生まれた。父親はフランス人、母親はスペイン人であった。
USMカサブランカでアマチュアサッカー選手としてプレーし、ゴールを量産したことでフランスリーグのニースへと引き抜かれた。
そして当時強豪であったスタッド・ランスへと移籍し、伝説的司令塔レイモン・コパとの黄金コンビで活躍。フランスリーグ200試合で165ゴールという記録を残している。
また1953年からはフランス代表でも中心的な選手となり、1958年のワールドカップではなんと6試合で13ゴールを奪取。これは今も「1大会での最多得点記録」として誰にも破られていない(動画はFIFAの公式Youtubeに飛んでご覧ください)。
しかも、彼は1大会しか出場していないにもかかわらず、クローゼ(16点)、クリスティアーノ・ロナウド(15点)、ゲルト・ミュラー(14点)に次いでワールドカップ最多得点ランキング4位(リオネル・メッシと並ぶ)となっている。
残念ながら度重なる怪我のために28歳という若さで現役を引退しているものの、その短いキャリアで数多くの栄光に輝いたレジェンドである。
なお、今週末に行われるフランスのすべての試合においてジュスト・フォンテーヌへの敬意を表するセレモニーが行われる予定だそう。
【関連記事】追悼…2022年にこの世を去った「サッカー界の名人物たち」
伊東純也が所属しているスタッド・ランスのスタジアムにはレイモン・コパの銅像が建てられているが、その隣に相棒ジュスト・フォンテーヌの銅像も作られる可能性があるとのことだ。