トルコ南東部およびシリア北部で起きた大規模地震は甚大な被害を出しており、両国で2万人以上の死者が確認されている。
トルコ1部のアダナ・デミルスポルに所属するノルウェー人FWフレドリク・グルブランセンも大地震に襲われた。試合での負傷で自宅にいたという彼はSNSで思いをつづっている。
「地震以降、ショック状態にあり、現状について何を言えばいいのかを考えている。
地震が起きた2月6日にどれほどの恐怖だったかを言い表すことはできない。
15階建てのマンションの最上階で寝ていた。完全に自分は終わりだと思った。
床を這いつくばって、建物から降りようとしたが、下の床が崩れると思った。
いまだになぜ建物が倒壊しなかったの理解できない。大嵐の船にいるようなものすごい揺れがあった。
外に出ると建物から逃げ出す人達を目にした。怖かった。
自分はとてもとても幸運だった。命を奪われ、愛する人を失った多くの人々が今どんな気持ちなのか、自分には想像もつかない。
何かを言わなければいけないと感じている。その場にいて経験しない限り不可能だと思うが、人々が少しでもその様子を理解するために。
トルコとシリアの多くの都市の瓦礫の下で、何千人もの人々が死んでいるか、見つかるのを待っているか、命がけで闘っている。
トルコ1部リーグは試合を1週間延期することを決めた。1週間だ!
地震が起きた地域で多くの人たちが命がけで闘っているのに、どうやってサッカーをするのか、理解できない。
自分はまだあの夜のことがフラッシュバックするし、少なくともトラウマになっている。
幸いにも自宅にいたのは自分だけで、フィアンセはいなかった。自分が経験したことを彼女が経験しなくてよかった。
安全が確保できた時、最初に思ったのは1000マイル離れた家族と一緒にいたいということだった。
自分がなぜこれを書いたかというと、(試合延期を)決断した人間は、このことが多くの人にとってどんなトラウマになる体験だったかを理解していないように思えるからだ。たとえ生きて帰ってきたとしても。
自分を含めた多くの人間が、その建物が安全に住めるかどうかさえ分からず、二度と自宅に入ることができないかもしれない。
目には見えない損傷があるかもしれないし、また大きな余震が来たら、建物は立っているのだろうか? 不安なことばかりだ。
自分はこの文章を書くことで何をしたいのかよく分からない。自分自身や他人のために自分の胸にある考えを吐き出したかったんだと思う。
サッカーが大好きだし、自分にとって最大の情熱であり、大事なもの。でも、命はもっと大事だ」
9日時点でトルコサッカー連盟は全てのプロサッカーの試合を少なくとも2月17日まで延期するとしていた。
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グルブランセンはとてもサッカーどころの状況ではないと、1週間での再開に強い疑問を呈しているようだ。