株式会社フィナンシェは26日、IEO支援事業の一貫として、クラウドファンディング2.0『FiNANCiE』を利用するスポーツ団体に対して、ブロックチェーン上のトークン発行とその後の流通やグローバル展開までの総合的な支援を開始することを発表した。
サッカー界でも導入するクラブが増えている『FiNANCiE』。2019年3月のサービスローンチ以降、すでに約180の個人やスポーツチームやリーグ、各種スポーツ協会、またエンタメプロジェクトのトークン発行・販売、企画・運用を行ってきたという。
特に2021年からはスポーツクラブトークンに力を入れており、現在約80のスポーツチームが『FiNANCiE』上にクラブトークンを発行している。
コロナ禍という状況もあり、Web3×スポーツに賛同するスポーツチームは着実に増え、『FiNANCiE』を活用したスポーツチームの多くからもクラブトークン発行を通じた資金調達およびコミュニティ運営には成果が出ているというフィードバックが来ているとのことだ。
一方、昨今はWeb3を推進する企業の多くが暗号資産を主体としたIEO(Initial Exchange Offering)等を活用したトークンエコシステムの拡大を検討。実際、FC琉球の「FCRコイン」のようにサッカークラブがIEOを実施するケースも出てきている。
『FiNANCiE』を利用するスポーツチームにおいてもブロックチェーン上のトークン発行とその後の流通により、トークンエコシステムのさらなる拡張を目指したいというニーズが高まってきた。
フィナンシェは昨年11月、コインチェック株式会社との間でIEOによる資金調達実現に向けた契約を締結。今回、IEOプロセスを進める中で蓄積されたノウハウ、Web3×スポーツ領域におけるサービス実績から、トークンコミュニティ支援事業の一貫として、スポーツチーム独自の暗号資産としてのトークンの発行や流通に向けた取り組み支援を開始するという。
各スポーツチームが発行を予定しているトークンは、オンチェーン上の暗号資産になる。これにより、スポーツチームが企画する他サービスとの連携や決済利用、国内外の暗号資産取引所での流通等が可能になり、スポーツチームのトークンエコシステムの拡大に大きく寄与することが期待される。
難解だが、イメージ図にするとこんな感じだ。
※あくまでも現時点のイメージ図とのこと。法務・税務・会計等の様々な観点からの検討を踏まえて今後変更の可能性があるという。
ようするにこれまで『FiNANCiE』上で発行されていたクラブトークンに加え、国内外の取引所である取引できるトークン(暗号資産)を各スポーツチームが発行できるようになる。
フィナンシェ自体は、トークンを活用した資金調達、トークンエコシステムの設計、ブロックチェーン上でのトークン発行、国内外への取引・流通支援、トークンエコシステムの長期的な成長に向けたマーケティング・コミュニティ運営を一気通貫で支援するほか、コインチェックとともに「フィナンシェトークン」を発行(こちらも暗号資産)。コインチェックが提供する「Coincheck IEO」にて販売を行う予定になっている。
フィナンシェが発行する暗号資産であるフィナンシェトークンとスポーツチーム独自のトークンが連携した仕組みを構築することで、フィナンシェとスポーツチームにとってはお互いのトークンエコシステムの充実・拡大に繋がることが期待される。
なかなか複雑で難しい話だが、現時点では、暗号資産を用いたより大きな連携と枠組み作りが始まったととらえておけばよいだろう。
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第1弾として、フィナンシェはアンコールタイガーFC、イガンムタイガーFC、ジャパンサイクルリーグ(JCL)、琉球アスティーダと本格的な協議を開始とのこと。Qolyでは今後もこうした動きを追っていきたい。