先日、ある1人の若手選手の移籍がブラジル国内で大きな話題となった。

彼の名はレナン・ダ・シウヴァ(20)。2019年のU-17W杯で優勝したブラジル代表に名を連ねた184cmと長身で左利きのCBだ。

将来を嘱望された彼だったが、今年7月に無免許・飲酒運転で自動車を運転し、男性を跳ねて死亡させた容疑でブラジルの警察に逮捕されていた。

当然所属先のパルメイラスからも解雇。キャリアが暗転するかと思われた彼が、1ヶ月もしないうちにUAE1部リーグの名門、シャバブ・アル・アハリ・ドバイへ加入したのだ。

「罪を償うのではなく、国外へ逃げるのか!」とブラジルのフットボールファンたちは声を荒げ、ネット上は騒然となった。

だが裁判ではレナン側が遺族へ多額の賠償金を支払ったことで遺族側が態度を軟化し、国外へ移籍することが認められたという(もちろん今後レナンは4ヶ月に一度ブラジルへ帰国し、裁判所へ出廷しなければならない制約がある)。

ここで引っ掛かるのは「誰が保釈金を支払ったのか?」ということ。もちろんそれが誰かはわからない。ただ、UAEのクラブはこの年代の若手外国籍選手を喉からでも手にしたい事情があるのだ。