「私は男性に惹かれるが、そのためにピッチにいるわけではない。男を探しているわけではないし、誰かを欲しているわけでもない。何かをやるためにそこにいるわけではない。

敬意が欲しい。私がどんな環境でもありえる人間であることを理解して欲しい。

ゲイだから誰とでもセックスをしたいとか、誰のことでも見たいとか、そういうわけではない。それとは全く違う。ただリスペクトと自分の好きな場所にいる権利が欲しいだけだ。

我々ゲイはサッカー界に多くいる。どこにでもいるが、99.99%は隠れている。

レフェリー、選手、監督、結婚して子供がいたり、別居したり、二重生活を送っていたり…。

今の自分はサッカーを愛しているとは言えない。少なくとも、サッカーファンのような愛はない。

どんな試合も楽しむためやビールを飲むために見るわけではない。

自分にとっては純粋にテクニカルなものだ。他人がプレーにワクワクする一方、私はルールや反則、オフサイド、審判の動きを観察している。

私は勤勉であり、いいプロフェッショナルだ。

ブラジルサッカー連盟には600人の審判がいるが、私はトップ50に入っているFIFA審判員だ。自分が愛しているのはレフェリーであること。

審判のなかでは私がゲイであることは知られているが、とても尊敬されている。

レフェリーになるために全てをかけたが、そのために高い代償も払った。

隠れて生きるために本当の情熱を脇へ追いやった。

できることなら、医者になりたったが、自分に多くの選択肢があるとは思えなかった。ゲイであることを公言して生きることは考えられなかった。

サッカーは生業であり、今日までは隠れ家でもあった。この牢獄から自分を解放したい。恋愛もしたいし、平和にレフェリーもしたい。

難しいのは死への恐怖に対処すること。

ブラジルは世界で最も多くゲイが殺されている国だ。偏見だけでなく死ぬこともある。暗黒の社会だ。

サッカー界のゲイはパンドラの箱にいる。選手、レフェリー、ファン…我々は大勢いる!

この狭いクローゼットにもうスペースはない。これ以上は入らない。

もうたくさんだ!ジョークには耐えられない。これまでと違うのは、自分はもう息苦しくないということ」

自分の素性を隠すために、あえて嫌っていた男性的なサッカー界に入ったそう。

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ただ、同性愛に厳しいブラジルでは死の恐怖も感じているという。

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