6月19日に行われたJFL第12節、FC大阪対鈴鹿ポイントゲッターズ。この試合はまさに「フットボール融合の日」となった…。

予報とは打って変わって太陽が降り注ぐ天気の中、両チームが対戦したのは「ラグビーの聖地」と呼ばれる花園ラグビー場第1グラウンドだ。

1996年のクラブ創設から24年が経つFC大阪にとって、これが同会場で行う初めての試合となった。

FC大阪とは

2014年から、アマチュアのトップカテゴリーであるJFLで戦っているFC大阪。2018年に東大阪市をホームタウンと制定し、Jリーグ昇格を目指して戦っているクラブだ。

その次年度には花園ラグビー場第2グラウンドをJ3仕様に改修するという計画の協定を東大阪市と締結。さらに2020年にはクラブを中心とするグループが花園中央公園の指定管理者に採用されている。

すでにJリーグ百年構想クラブにも認められており、J3ライセンスも取得。あとはJFLで好成績を残して昇格するのみという状況となった。

昨年はクラブ発足以来代表取締役社長を務めてきた疋田晴巳氏が突如逝去するという悲劇に直面したものの、かつて選手としてもFC大阪でプレーしていた近藤祐輔氏がその後を継ぐ形で社長に就任している。

インタビューに答える近藤社長

そのFC大阪が、自ら管理している花園中央公園の中心となる花園ラグビー場第1グラウンドで歴史上初の試合を開催。否が応でも盛り上がるイベントとなった。

なんと1万2152人が来場!JFLの歴史上4位の観客数に

キックオフ前には前座の試合も行われ、そこでは元日本代表選手の久保竜彦さんや本田泰人さんもプレー。

さらに試合開始の前には吉本新喜劇の未知やすえさん、元ラグビー日本代表選手の大畑大介さん、さらに元ラグビー日本代表の大西将太郎さんが挨拶を行った。

また、その際にはこの試合でベンチ入りしなかったキングカズこと三浦知良選手もピッチに現れ、サポーターの前で写真撮影を行う場面も。

さらに東大阪市長の野田義和氏、大阪府知事の吉村洋文氏も挨拶を行うなど、自治体からのサポートの強さをも感じさせる時間となった。

【動画】「キングカズ×ラグビーの聖地」。FC大阪はなぜ”伝説的すぎる勝利”を手にできたのか

そして13時にキックオフされた試合は、FC大阪が後半終了間際にキャプテンの坂本修佑選手がスーパーゴールを決めて勝利するという結果に。

守備では無失点、さらに攻撃では決勝点をゲット、大きな活躍を見せた坂本修佑選手は以下のように話していた。

坂本修佑

「一瞬前を向いた瞬間にシュートコースがあって、相手も寄せてきませんでした。

打った瞬間は力が抜けたいいシュートになりました。本当にみんなの気持ちが入ったシュートだったと思います。

FWをやっていたときもこういうミドルシュートはあまりなかったので、みんなが背中を押してくれたゴールでした」

FC大阪にとっては、歴史上初の花園第1グラウンドでの勝利、そして1万2152人という記録的な観客動員を記録したという、クラブの未来を変える90分になったといえる。

試合前のセレモニーに出席した大畑大介さんは、「花園はフットボールの聖地になってほしい」と話していた。まさに、ラグビーとサッカーが融合した1日となった。

なお、FC大阪の次の試合は6月26日の午後1時キックオフ、布引グリーンスタジアムでのMIOびわこ滋賀戦。

一方鈴鹿ポイントゲッターズも6月26日、ホームでFC神楽しまねとの試合だ。キックオフは午後3時で、会場は三重交通Gスポーツの杜鈴鹿となる。

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