今季、マンチェスター・ユナイテッドに復帰したクリスティアーノ・ロナウド。彼個人は24ゴールを決めたものの、チームとしては失意のシーズンとなった。
来季のUEFAヨーロッパリーグ出場権確保のためにもクリスタル・パレスとの最終戦は重要になるが、ロナウドは股関節の問題で欠場するとのこと。
そうしたなか、ラルフ・ラングニック監督の発言が話題になっている。
『The Athletic』によれば、ロナウドのプレッシング不足がユナイテッドの戦術に妥協をもたらしたと述べたという。
ゲーゲンプレッシングの始祖であるラングニック監督は4-2-2-2システムでのハイプレスを志向していたが、結局はより現実的な解決策をとることになった。
自らのプレー哲学に賛同しない選手に失望したかと聞かれるとこう答えたそう。
ラルフ・ラングニック(マンチェスター・ユナイテッド監督)
「我々がアグレッシブでプロアクティブなサッカーには遠く及ばなかったことには同意する。
そういうプレーをしたいなら、フィジカルが関係する。
ユルゲン・クロップのリヴァプール1年目もそういうサッカーをしていなかったし、1年半を要した。結局は8位に終わっている。
私は自己批判どころではなく思っている。自分はもっとやるべきだった。
私やコーチングスタッフがこのチームをより持続可能な形で発展させられると思っていた。
我々はそれができなかったので、責められるべきなのは選手だけでなく、私たち自身でもあるべきだ。
(チームのプレッシング欠如について)
それについては、私が最も失望しているし、不満を抱いている。
ある段階で妥協点を見出すしかなかった。
少し深い位置から攻撃する、どうすれば攻撃的な選手たちをポジションに入れることができるか。
クリスティアーノは何点か決めたよ…私は彼を責めるつもりは全くないし、素晴らしい試合もしたが、彼はプレッシングモンスターではない。
彼は若い頃から『敵がボールを持っている、どこでボールを奪えるんだ?』と泣き叫ぶような選手ではない。
他の選手もほとんどがそうだったから、ある段階で妥協せざるを得なかった。
あまりに多すぎたのかもしれないが、ボールを持っている時といない時に何が必要なのかという点で正しいバランスを見つけることができなかった」
ロナウドだけでなくハイプレスができる人材が揃っていなかったため、戦術的に妥協せざるを得なかったとのこと。
なお、ラングニック氏は来季からクラブアドバイザーに専念する。