フランスリーグの20クラブが、「病気の息子にユニフォームをください詐欺」に騙されていたという。
『L'Equipe』によれば、その被害を明らかにしたのはナショナル・リーグ(3部)を戦っているブール・ペロナのコミュニケーションマネージャーを務めているトマ・フェリックス。
彼の訴えによれば、詐欺師はクラブに向けて病気の子供の映像を埋め込んだツイートを投稿し、「白血病を患っている息子がブール・ペロナのファンなのです。選手のユニフォームを送ってください」と書いていたという。
ブール・ペロナはそれに応えてマキシム・ブランという選手のユニフォームを送り、それを受け取った子供の映像が公開されていた。
ところが、それに違和感を感じたのが同じ3部を戦っているキュヴィイー=ルーアンのコミュニケーションマネージャー。
その映像を目にして「この子供に我々もユニフォームを送った」と気付いて確認を進めると、シャンブリやオセール、クレテイユ、ブローニュ、ブローニュ、サン=プリエスなど多くのクラブが同じことを経験していたそう。
その後トマ・フェリックスが調査を進めたところ、なんとリーグアンのモナコやスタッド・ランスも含めた20以上のクラブがユニフォームを送っており、中には半年以上交流を行い、選手とビデオ通話をしたというクラブもあった。
しかも2つのクラブは「子供は心臓の手術をした」と聞いており、手の込んだことにその経過の報告も受け取っていたそうだ。
その家族はそれぞれ名前や病名を変えてクラブに連絡しており、そのためになかなか詐欺が発覚しなかったという。
トマ・フェリックスはその家族に対し、詐欺を告発したツイートを削除する代わりにユニフォームの返却を求め、10枚を取り戻したとのこと。
ただそれ以外にもたくさん残っていることを確認しているため、継続して交渉を行っていると報告している。