レアル・マドリーで契約最終年を過ごしているギャレス・ベイル。今季は負傷の影響もあり、5試合で計270分しかプレーしていない。
最近はクラブの試合を欠場しながら、代表には合流することが増えており、現地では批判を浴びている。
『Marca』では、ベイルを“寄生虫”扱いするコラムを配信。「寄生虫であるベイルは寒くて雨が多いブリタニアからやってきた。スペインのレアル・マドリーに住みついた彼は、最初は仮面をかぶって勤勉さと愛情を示していた。だが、その後はその性質から、何の見返りも与えることなく血を吸うようになった。彼は血よりもクラブの金を吸っている」などと批判した。
ベイルはこの報道に対して、このような声明を出した。
ギャレス・ベイル
「Marca(スペイン紙)による中傷的、軽蔑的、憶測的なジャーナリズムにDaily Mail(英紙)が光を当てた。
メディアの冷淡さ、執拗さで自殺する人がいる今、このようなジャーナリストや報道機関にこういう記事を書かせる責任を誰が持たせているのか、自分はそれを知りたい。
幸いにも自分は世間の注目を浴びるなかで耐性がついた。
だが、こういう記事が悪意ある話を受けた人間に個人的かつ職業的なダメージや動揺を与えないということにはならない。
自分はメディアが人々の精神や肉体的健康に与えうる損害を目の当たりにしてきた。
メディアはプロアスリートに超人的なパフォーマンスを期待し、結果を出した時には真っ先にともに祝う。
だが、わずかなミスがあると同情するのではなく、ボロボロにしてファンの怒りや失望を煽る。
日々、アスリートたちが受けるプレッシャーは計り知れない。メディア上でのネガティブな注目によって、すでにストレスをかかえているアスリートや人前に出る人間が簡単に崖っぷちに追い込まれることは火を見るよりも明らかだ。
僕らの子供たちがニュースを吸収する年齢になるまでに、ジャーナリズムの倫理と基準がより厳格なものになることを願う。
だから、僕は自分のプラットフォームを使って、公での話題や批判の仕方に変化を促したい。大抵の場合は選手に投影されている非現実的な期待に応えられていないだけだ。
僕ら全員が知っている、本当の寄生虫が誰なのかを!」