スコットランド2部を戦っているレイス・ローヴァーズが、「性的暴行で有罪になった選手」を獲得したことで炎上してしまったようだ。
レイス・ローヴァーズは今冬のマーケットでデイヴィッド・グッドウィリーという32歳の元スコットランド代表FWを獲得していた。
グッドウィリーはかつてブラックバーン・ローヴァーズでもプレーした経験を持っている選手だが、トラブルが多い男としても知られていた。
2008年、2009年、2010年に相次いで暴行事件を起こしたことで複数回の逮捕を経験しており、さらに2011年にはチームメイトのデイヴィッド・ロバートソンとともに女性を性的暴行したことで身柄を拘束された。
それから長く裁判が続いていたが、2017年に控訴裁判所で彼ら2選手の有罪判決が確定していた。
それからもサッカー選手としてプレーし続けていた彼であるが、今回レイス・ローヴァーズに移籍したことでクラブやファン、スポンサーからの大きな反発に直面することになったのだ。
内部から反対の意を示したのはレイス・ローヴァーズの女子チームで、キャプテンのテイラー・ラットレーも「彼が来るなら辞める」と宣言するなど大きな騒動に。
またスポンサー契約を結んでいた小説家のヴァル・マクダーミッドも「来季の契約をキャンセルした。このコミュニティとファミリーのクラブであるという主張を打ち砕くものだ」と反発。今季限りでユニフォームの胸に入れていたロゴを外すと宣言した。
ファンからも反対運動が起こったことにより、レイス・ローヴァーズの会長を務めているジョン・シムは以下のような声明を発表した。
ジョン・シム(レイス・ローヴァーズ会長)
「私はまず、過去数日間に引き起こされた苦悩と怒りについて、ファン、スポンサー、プレーヤー、そしてレイス・ローヴァーズのコミュニティに心からお詫びを申し上げる。
我々は、間違えてしまった。我々はサッカーの問題に焦点を合わせすぎていた。このクラブと地域社会全体に何の意味をもたらすのか、十分に考えていなかった。連絡をくださったファンの方々に感謝している。
会長として、取締役会として、そして経営者として、我々は皆重要な教訓を学ばされた。この非常に不幸なエピソードは、我々全員が後悔しているものであり、今物事を正しい道に戻ることに全力で取り組んでいる。
我々はこのクラブのために最善を尽くしたいという願望を共有している。レイス・ローヴァーズの家族として」
結局、レイス・ローヴァーズはデイヴィッド・グッドウィリーとの契約を解除する意向を発表することになった。