来年2022年にカタールで開催されるFIFAワールドカップ。

同国は人権面の問題を抱えており、移民労働者たちも過酷な状況で従事していると報じられてきた。

『The Times』によれば、若い移民労働者がCKD(慢性腎臓病)になって帰国するケースが相次いでいるという。ネパールでは透析患者のおよそ5分の1が中東から帰国した労働者だとか。

日中の気温が45度を超えるカタールで、労働者たちは一日中屋外で働いているという。同国では6月中旬から9月中旬までは午前10時~午後3時半の屋外労働を禁止する労働規則があるというが、明らかにそれに違反している状態だそう。

腎臓透析が必要になった24歳の作業員によれば、12時間勤務の日や上司からわずかの休憩だけで20時間以上働くことを求められたこともあったという。

暑さのために飲み水はすぐになるなるが、労働者たちが補充されるのを待たなくてはいけないこともあったそう。また、トイレに行くには許可が必要で、仕事が多い時には許可されないことも。さらに、休日はほとんどなく、1日2回の食事は小さなビニール袋に混ぜていれてあったとのこと。

医師によると、炎天下での長時間労働、水分補給や休憩、トイレ休憩の不足や欠如という労働環境に加え、健康診断も不足していることで、CKDを発症するリスクが高くなっているそう。

治療せずに放置した場合、そのダメージは取り返しがつかなくなる可能性があり、CKDと診断された段階では、透析や腎臓移植が唯一の選択肢になってしまうという。

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前述の24歳の作業員は、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高い状態で、平均余命は5~10年とされている。

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