サウジアラビア公共投資基金(PIF)が支援するコンソーシアムにって買収されたニューカッスル。
国家としてサウジアラビアがこのコンソーシアムを管理することはないと証明されたため、プレミアリーグは買収を許可した。
ただ、買収資金の8割はPIFが拠出したものであり、同組織は国家とは独立しているとされているものの、トップとして組織を動かしているのはサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子である。
そのサウジは人権問題を抱えていることもあり、この買収を認めたことに対して、人権団体やLGBT団体から強い非難が寄せられている。
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そうしたなか、リヴァプールのユルゲン・クロップ監督がこの件に触れた。
ユルゲン・クロップ(リヴァプール監督)
「私はこの件について公式声明を待っていた。リチャード・マスターズ(プレミアリーグCEO)らからのね。
我々全員が人権についての懸念があることを知っている。それは明白だ。全員が同じことを考えている」
「サッカー界にとってどんな意味を持つのか。数か月前、12クラブがスーパーリーグを作ろうとして、サッカー界全体で大きな議論や問題が起きた。
当然ながらそれは実現しなかったが、これはスーパーリーグを作ろうとするようなものだ。
ほとんど全く同じだ、数年後にチャンピオンズリーグへの出場が保証されるという点で。
ファイナンシャル・フェアプレーも今や存在するかどうかは誰にも分からない。
ニューカッスルファンは気に入るだろうが、それ以外の我々にとっては、ニューカッスルに新たなスーパーパワーができたことになる。それを避けることはできない。
金で全てを買うことはできないが、時間とともに、彼らは間違ったり、正しい決断をしながら、長期的には自分たちの望む場所に到達するだろう。
オーナーに忍耐力があれば、5~7年後にニューカッスルは新たなスーパーパワーになり、リーグ全てを買うだけの金を手に入れるだろう」
『Guardian』は、「クロップ監督はサウジ買収後の人権問題に対するプレミアリーグの沈黙に疑問を呈した」とも伝えている。