東京オリンピックの準決勝で激突する日本とスペイン。

そのなかに日本のゲーム機のおかげでサッカーを始めた選手がいる。バレンシアに所属するMFカルロス・ソレールだ。

地元バレンシア出身の生え抜きである彼はクラブ公式動画で「当時の僕はサッカーをやりたくなかったんだ。なぜかは分からないけどね…。かなりシャイだったからナーバスになっていたんだ。チームに入りたくなかった。でも、最終的には祖父からゲームボーイで説得されたんだ」と話している。

また、『EL PAÍS』のインタビューでは、こんな秘話も明かしていた。

カルロス・ソレール

「(どうやってサッカー選手になったのか)

兄弟が通うサッカー教室を見に行った時に、試合のハーフタイムにボールを蹴っていたんだ。

監督たちが僕のことを見ていた。当時5歳だったけれど、強いキックができていたんだ。

『なぜ入らないんだい?』と言われたけれど、チームでプレーしたくなかった。1人でシュートしていたかった。

でも、祖父が大のサッカー好きでね。当時の僕は流行っていたゲーム機が欲しかった。

祖父からゆすられたのさ。『プレーするなら、買ってあげる』ってね。

僕はすぐにチームでプレーし始めた。2年目にゴールを量産すると、ある日バレンシアと対戦したんだ。

こっちがプレベンハミン(7歳)、あっちがベンハミン(8~9歳)だった。

僕が3ゴールを決めると、彼らはクラブに僕のレポートを求めた。『なに!あの子は2歳年下だ…ありえない。これは間違っている』(と驚いた)。

夏の休暇から帰ると家にすごい電話がかかってきていた。そして、僕はバレンシアのベンハミンAに入ったのさ」

5~6歳の頃にゲームボーイをダシにされてサッカーチームに入ったことが全ての始まりだったそう。

ちなみに、幼い頃はFWとしてプレーしており、バレンシアで活躍したダビド・ビジャが大好きだったとか。 

現在の彼はテクニック、パスレンジ、ビジョンを兼ね備えており、中盤ならどこでもプレーできる選手だ。バレンシアではダニ・パレホ退団後に背番号10を欲しがったものの、クラブから特定の状況だからと断られてしまったことも…。 

そんなソレールは4-1で勝利した2020年のレアル・マドリー戦でPKだけでハットトリックを達成。21世紀のリーガで初めて1試合3本のPKを決めた選手になった。

【動画】レアル降参…ソレール、PKだけのハットトリックシーン

彼は試合前に相手GKのPKシーンをチェックするそうで、セーブされないように毎回変化をつけているとのこと。

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