全世界に拡大している新型コロナウイルス。感染が拡がるイタリアではセリエA関係者も陽性反応が判明してる。
ミランのレジェンドでもあるパオロ・マルディーニもそのひとりだ。その彼が『Corriere della Sera』のインタビューに答えた。
現在、隔離中のマルディーニの様子がこちら。
この映像を見る限り、幸いにも体調は問題なさそうだ。
1998年ワールドカップなど様々なことについて語ったインタビューの一部を抜粋する。
パオロ・マルディーニ
「(体調は)かなりいいよ。最悪の時期は終わった。まだ少し咳がある。
味覚も嗅覚もなくなってしまったが、戻ってくることを願うね。
少しひどいインフルエンザのようだった。でも、普通のインフルではない。
(どう違ったのか)
私は自分の体のことを分かっている。アスリートは自分自身のことを知っている。
あの痛みは特にひどい。そして、胸が圧迫されるような感じ…それが新型ウイルスだ。
(どこで誰から感染したか)
分からない。妻はとても長い間、おかしなインフルにかかっていた。3週間も寝ていたんだ。
その前の2月中旬、一緒に暮らしている長男である23歳のクリスティアンもひどいインフルになった。彼が家族のなかで一番ひどかったかもね。
私が最初に症状を感じたのは、3月5日だった。
(どんな症状か)
関節と筋肉の痛み。絶対に38.5度以上にはならない発熱だ。
翌日にはミラネッロに行くはずだったが、自宅にいたよ。ミラン対ジェノア戦にも行かなかった。
(自分ではどう対処したのか)
タキピリーナ(解熱鎮痛剤)だけだ。呼吸困難にはならなかったので、抗ウイルス薬は服用しなかった。
(なぜすぐに検査しなかったか)
最初はまず不可能だった。自分の症状はどんなに強くでも普通のインフルかもしれなかったので。
それから、2月23日に会っていた友人の陽性が判明した。私とともに働いていた別の人と同じようにね。誰から連鎖したのかは分からない。
(検査は)手袋とマスクをしたASL(地域保険所)の医師がやってきた。防護服はなかった。
それが先週の火曜日だ。2日後に陽性という結果が出た。
(怖かったか?)
私はすでに自分にはウイルスがあることが分かっていた。
インフルか何かだとは感じていなかった、そして、インフル用のワクチンはあった。
もちろん少しは不安になった。呼吸器に問題がある入院中の友人は眠れずに悪夢を見ている。私はまだよかった。
でも、私は家族とともにここで18日間隔離される。
(同じく陽性だった息子ダニエルについて)
あぁ、彼も私たちと一緒に暮らしており、痛みと熱があった。
だが、彼はとても若い…家族のなかでは軽かったように思う。
妻とクリスティアンも検査を受けたが陰性だった。
だが、彼らも感染していたと私たちは確信している。すでに(ウイルスが)排出されたのだと」
「(予防策はしていなかった?)
家族内で完全な隔離をするのは非常に難しい。
距離を保とうとはした。全員が自分の部屋で寝た。でも、ランチや夕食は一緒だった」
また、マルディーニは後に延期が決まることになった東京オリンピックについては「延期しなければいけない」とも述べていたそう。