浦和レッズが緊急補強したオーストラリア代表DFトーマス・デン。メルボルン・ビクトリーに所属するオーストラリア代表選手だが、浦和レッズ公式サイトで「急な移籍でしたが、この場にいられて幸せです。」とコメント。緊急補強であったことをにおわせたがどんな選手なのだろうか?解説していきたい。
初招集時にはパスポートがなかった
生まれはケニアのナイロビであり、南スーダンの難民の家族に生まれる。障害児を支援する医師であった父が死んだ年は覚えていないという。その後、家族が定住したのがオーストラリアのアデレートでウェスタン・イーグルス、グリーン・ガリーといった地域のチームで育成された。
2015年にオーストラリアU-20代表に選ばれた際にはまだオーストラリアのパスポートを所持しておらず、証明のためにこれまでに通ったすべての学校と今までプレーしたすべてのフットボールクラブから署名された文書を取得することでようやくOKとなり、海外への遠征も許可が必要だったという。
16歳でヴィクトリア州リーグにデビューし、2015年よりメルボルン・ヴィクトリーのトップチームへ。2016年より1年間オランダのPSVに貸し出されヨングチームでプレー、その後メルボルン・ビクトリーへ戻り現在までプレーしてきた。