攻撃的な選手は基本的にゴール数で評価される。それがもっとも分かりやすい評価軸であり、アタッカーにとってゴール数は世界共通の名刺代わりになる。

しかし、中にはゴール以外での貢献が光るアタッカーも存在する。今回は、ゴール数などの分かりやすい数字だけでは正当な評価ができないJリーグのアタッカーを紹介する。

杉本 太郎(松本山雅FC)

今シーズンの成績:32試合3ゴール

今シーズンから加入した松本では、序盤戦はベンチスタートが続いたが、途中出場から出番を増やし、夏が来る前に定位置を確保した。

核となるセンターフォワードが不在で、得点力不足が顕著だった松本において、シャドーの位置から独力で相手守備陣を切り裂きにかかるドリブルはチームの武器となり、攻撃の突破口となっていた。

かつて世代別代表のエース格として活躍したエリートで、チームの主力としてJ1を戦うのは今年が初めてだったが、その輝きは随所で発揮されていた。

クラブは降格という憂き目に遭ったが、攻撃の流れを変える切り札としての立場を受け入れるのであれば、個人残留の可能性もある。