17日に行われたイタリア・セリエC第27節、クネオ対プロ・ピアチェンツァの試合は20-0という珍しいスコアで終了した。
前半のうちにクネオは16得点を奪い、さらに後半4ゴールを奪取。異例とも言える結果となった。
この試合はなぜそれほどの差がついてしまったのか。プロ・ピアチェンツァはなんと7名しか選手を登録していなかったためだ。
Sempre più assurdo quanto accade in #LegaPro... ecco come la #ProPiacenza, oggi, affronterà il #Cuneo.
P.S. Allenatore: vedi capitano (classe 2000)... pic.twitter.com/4a4gbaFkwb
— Matteo Migliori (@MatteMiglio10) 2019年2月17日
しかもこの7人はトップチームの選手ではない2000~2001年生まれの少年たちだったそうで、システムは3-2-1を使用したとのこと。
その一人であるイスフィが身分証明書を忘れていたことから(6人では試合が遂行不可能であるため)、45分遅れでキックオフされた試合にはマッサージャーのピッチャレッリが緊急出場。テープで背番号を作った手製のユニフォームを着てのプレーだった。
その後ピッチャレッリは足を痙攣させたためにプレーが不可能になったが、60分にはイスフィの身分証明書が到着。開催に必要な最少人数である7を下回ることはなく、試合は90分を消化した。
このような試合が行われる原因となったのは、プロ・ピアチェンツァの経営問題だ。
9月から従業員と選手に対しての給与が滞ってきたプロ・ピアチェンツァは、50万ユーロ(およそ6427万円)以上の負債を抱えて事実上の破産状態にある。
そのため選手が全員ストライキを起こしており、ここまで3試合が開催不可能となっていた。あと1回試合が開催できなかった場合は自動的にセリエCから除外となるため、クラブはこのような措置を取ったということだ。
ただ、プロ・ピアチェンツァの公聴会は3月11日に行われる予定となっており、それまでに35万ユーロ(およそ4500万円)の未払い分が支払われない限りは破産の手続きが進められるようだ。
なお、『Telegraph』によれば、イタリアサッカー連盟会長のガブリエーレ・グラヴィナは「これはスポーツの原則に対する侮辱である。我々の責任はファンを保護すること、選手権の信頼性を守ることだ」と怒りを表しているという。