リカルド・クアレズマの“Trivela(アウトサイドキック)”

ともにスポルティング・リスボンのアカデミーで育ったクアレズマとクリスティアーノ・ロナウド。

2人はウィンガーであり、高い個人技を持ち、そのトリッキーさでお互いを上回ろうとする傾向を持つ。

キャリア的にはロナウドのほうがより成功したのは明らかだ。彼はそのスキルをテクニックよりもフィニッシュへと昇華させた。

一方、クアレズマは美しさに固執したままだった。アウトサイドキックを使うことに関しては、どの選手よりも断固としている。

このテクニックは派手だと思われたり、弱足が使えない選手の証だと思われたりすることもある。

だが、クアレズマの場合はインサイドキック以上にアウトサイドのほうが脅威であり、トレードマークであるTrivelaで記憶に残るゴールを決めてきた。2007年のベルギー戦で決めた代表初ゴールは最もスペクタルな一撃だ。

昨夏のワールドカップ対イラン戦でもアウトサイドでゴールを陥れた。彼はフットボール界でほとんど唯一無二の存在である。