4位:ポルトガル (NIKE ホーム)

フットボールキットの場合、代表チームは2年ごと、クラブチームは1年ごとにニューモデルがリリースされるが、そこには大きなデザイントレンドがある。

1990年代の過剰デザイン、2000年代のシンプルデザインを経て、2010年代は過去の栄光モデルへの回帰や、より細かくて凝った表面効果のデザインに振れていくのだが、その流れのなかでこの大会以降グラデーションモデルが一気に増えていく。

グラデーションの表現もドットモチーフやパネル仕様など多様だが、ポルトガル代表のホームモデルはボーダーによるもの。赤と深紅の太さと間隔によって見事なグラデーションを作っている。

2004年、自国開催のEURO2004決勝で伏兵ギリシャに足下をすくわれ、勝負弱さのイメージが強くなってしまったポルトガル代表だが、2006ドイツW杯4位、EURO2008ベスト8、2010南アフリカW杯ベスト16、EURO2012ベスト4と実績を残してきた。

ただ、この大会では初戦でドイツに大敗したのが響いてグループリーグ敗退の憂き目を見た。クリスティアーノ・ロナウドの歓喜は2年後のEURO2016まで待つことになるのである。