『BBC』など各メディアは、「ガーナ政府は、ガーナサッカー協会の活動を停止させた」と報じた。
先日からガーナではサッカー協会の汚職疑惑が伝えられており、クウェシ・ニャンタキー会長が逮捕されていた。66名のガーナ人審判と14名の協会職員が賄賂を受け取っていると報じられており、その疑惑の中心にニャンタキー氏がいると考えられている。
この事件はメディアによる「おとり取材」から広がったもので、ガーナに投資しようとしている実業家を装った記者から、ケニア人審判のアデル・レンジ・マーワが600ドル(およそ6万6000円)の賄賂を受け取った場面が映されていたとのこと。
The wait is over: @anasglobal's two-year long undercover investigation into football in Africa has revealed shocking footage of over 100 referees and officials taking cash before matches. #BBCAfricaEye brings you this exclusive story about his highly controversial investigation. pic.twitter.com/Wf8vrg4v8g
— BBC News Africa (@BBCAfrica) 2018年6月7日
マーワは今回のワールドカップでもアシスタントレフェリーとして参加する予定だったが、この事件が発覚したことによって辞退することになった。
映像では、マーワが試合の結果を操作することを約束してはいないものの、そもそも審判は贈り物を受け取ることを禁止されている。
また、ガーナサッカー協会会長のニャンタキー氏や副会長らが「ニセのスポンサー」から6万5000ドル(およそ713万円)の賄賂を受け取っている映像も含まれていたとのこと。
ガーナ政府はこの取材が含まれたドキュメンタリー映画を受け取り、即座に腐敗への対応を行い、ガーナサッカー協会を閉鎖させる決断をしたとのことだ。
ただ、ガーナ大統領にサッカー協会を解散させられる権限はなく、FIFAの規約で禁止されている「第3者の干渉」にもあたる。さらに協会側は汚職の疑惑を否定しており、FIFAと協力の上で反証していくと宣言している。
なお、ガーナは今年女子アフリカネイションズカップをホストする予定であったが、もし活動が不可能になれば開催できなくなる。また現在行われているU-20ワールドカップ予選からも失格となる可能性が高い。