「一人がヒーロー、皆がヒーロー」
ハーフタイム、和歌山のベンチからは「粘り強く戦え!」と声が飛ぶ。諦めない気持ちが和歌山の足を動かした。
レナチーニョ選手に入ると決定的な場面を作られてしまうが、逆にそこから奪えばチャンスになる。
リスクを恐れずに戦う。それが必要な場面で、和歌山は全員で実行してみせた。
67分には西村勇太選手がペナルティエリア右よりから放ったミドルシュートがゴールに吸い込まれ、一点を返す。
さらにペースを上げ、73分にはレナチーニョ選手のトリックが引っ掛かったところからカウンター。柳田佑也選手のミドルシュートが弾かれたところを堀野翔選手が押し込んだ!
平日になったにもかかわらず、人数はむしろ増えているのではないかと思える和歌山サポーターは大沸騰!会場はイケイケムードになった。
ところが、それを崩したのがレナチーニョ選手だ。76分、ペナルティエリアでの個人のドリブルで守備を引き剥がし、シュートを決めた!
昨日は決め手として、今日はさらに囮として出場した彼が、個の力でVONDS市原の「ヒーロー」となったと言えよう。
しかし、観客を惹きつける情熱を見せたアルテリーヴォ和歌山の選手たち、そして福井を除けばこの大会で最も「熱い」応援を見せたと思えるサポーター。
大きな印象を残した和歌山、今日は負けたけど「全員がヒーロー」だったよ!
ということで、いわきFC、サウルコス福井、アミティエ京都が敗退したことで、筆者の全国社会人サッカー選手権大会レポートは最終回となります。
読んでくださった方、そして会場にお越し下さった皆様、本当に有難うございました!そしてまた地域決勝でお会いしましょう!