かつてアルゼンチン代表として活躍したDFガブリエル・エインセ。39歳になった彼は、現在母国2部リーグのアルヘンティノス・ジュニオルスで監督を務めている。

そのエインセは現役時代、PSGやマンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリーなどでプレーした。ユナイテッドでは、2004-05シーズンの「player of the season」にも選ばれている。

その彼がユナイテッド時代の話を明かした。『JOE』によれば、闘将ロイ・キーンとの間にこんなエピソードがあったそうだ。

ガブリエル・エインセ

「試合に負けた後、自分が真っ先にロッカールームに戻り、ロイ・キーンがその後だった。

試合後真っ先に戻りたかったんだ。負けたから誰ともしゃべりたくなかった。

自分は英語は分からなかったけれど、あれはひどい言葉だった。

私の名前と『失せろ』というのが聞こえた。最高の選手であるロイ・キーンからね。

それがひどい(言葉だ)と知っていたので、彼に詰め寄ったんだ。マンチェスターのアイドルで、誰からも愛された偉大な彼にね。

そして、『お前が失せろ』と言い返した。次に起こったことは覚えてないよ」

そのうえで、キーンからKOされたのかと聞かれると、「Yes」と答えたそうだ。やはり負けた後のキーンはやばいようだ…。

一方のキーンは「エインセとはよく話したし、人としては好きだった」と自伝などで綴っているそう。とはいえ、定期的にやり合いにもなっていたようだ。

ロイ・キーン

「ガブリエル・エインセはいいやつだったよ。

彼は汚かった、練習でね。

ある日、私は怪我をしてしまった。ほとんど自分のせいだったが。

あれは金曜日のことだった。

次の日がホームでのスパーズ戦だった。普段ホームゲームの前日は軽いトレーニングなんだ。

だが、あれはちょっと汚かったね。結局、自分とGabby(エインセ)は互いにタックルの応酬になった。

彼は私の足に膝蹴りを浴びせ、英雄気取りだった。私は口を閉じたままでいたよ。

治療に行きたくなかったが、悶え苦しむことになった。自宅に戻った次の日、足を引きずっていたよ。

妻に言ったんだ。『あぁ、プレーできないだろうな。そのことを伝えてくる』とね。

私はオールド・トラッフォードに向かい、足を引きずりながらロッカールームに行った。鎮痛剤を貰ってプレーしたよ。

妻は言っていたね。私が足を引きずりながら自宅を出たのに、ラジオで名前がコールされた(試合出場を知った)のを聞いたのは最高に笑えたと。

でも、私はエインセが好きだったよ」

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