6月3日、ロンドン橋でイスラム過激派によるものと思われるテロ事件が発生した。
ワゴン車による暴走で歩行者を次々と轢き、さらにマーケットに移動して刃物で数人を刺傷した。死者8名、重軽傷者48名を出す惨事となった。
そして、これに対してのトリビュートとして、8日のワールドカップ・アジア最終予選のオーストラリア対サウジアラビアでは1分間の黙祷が行われることになった。
Saudi Arabia football team fail to line up for a minute's silence for London Bridge terror victims https://t.co/ONztejGN5a pic.twitter.com/GFzxU7kwSU
— Daily Mail Online (@MailOnline) 2017年6月8日
しかし、オーストラリアの選手たちが肩を組んで並ぶ前で、サウジアラビアの選手たちは各々バラバラに。また、スタジアムにやってきたサウジアラビアのサポーターたちも静かにならず、黙祷には参加しなかったとのこと。
それに対してオーストラリアの観客は怒りを見せ、サウジアラビアの選手やサポーターに対して激しいブーイングを行ったようだ。
『The SUN』によれば、事前にオーストラリアサッカー協会は「黙祷という文化自体がサウジアラビアにはあまりなく、祈りや寄付などを好む」と伝えられていたという。
しかし、昨年12月に行われたバルセロナとアル・アハリ(ジッダ)の試合においては両チームが1分間の黙祷をしていた。
先日、カタールを「テロを支援している」と指摘し断交を決断したサウジアラビアであるが、彼らこそが同じスンニ派のISなどを密かに支援しているという噂も根強い。このような状況で、敵地であっても文化を尊重しない態度を取ることは良からぬ誤解を招くのではないかという指摘もある。