元日本代表FWの呂比須ワグナー氏は、現在ブラジルのパラナというチームで監督を務めている。
そのパラナとヴィトーリアが対戦したコパ・ド・ブラジルで、こんなシーンがあった。
試合を決める2点目を決めたパラナMFギリェルミ・ビテコは、ゴール後にユニフォームを脱ぐと号泣…。
23歳のギリェルミには2歳年下の弟マテウスがいた。彼もまたサッカー選手だったのだが、昨年11月のシャペコエンセの墜落事故により、21歳という若さでこの世を去った。
ギリェルミにとって事故で弟を亡くして以降、これが初めてのゴールだったそう。『Globo』によれば、ユニフォームの下に着ていたシャツには、マテウスの姿がプリントされていたという。
ギリェルミ・ビテコ(パラナMF)
「まだ対処するのが難しいんだ。
たくさん泣いているよ。仕事に行く時、帰る時、寝る前…。
毎日がとても難しい。自分は家族の柱にならなければいけない。彼がいなくなった家族の。
このグループに助けてもらっている。ワグナー(呂比須)だけでなく、クリチバの街でプレーしている人やしていない人にもね。
人々には本当によくしてもらっているし、また始める強さを僕にくれた」
今年になってパラナにローンで加入したギリェルミにとって、呂比須監督ら周囲の支えが大きいようだ。その呂比須監督も「私たちはこのゴールを長い間待っていた」と語っていた。
なお、試合は2-0でパラナが勝利。ただ、ユニフォームを脱いだことでギリェルミにはイエローカードも提示されたようだ。