『SBS』は30日、「オーストラリア代表監督を務めているアンジュ・ポステコグルー氏は、Aリーグからサラリーキャップ制を廃止すべきだと話した」と報じた。
2005年にオーストラリアで発足したAリーグ。クラブの財政を管理するため、チームごとにサラリーキャップ制(給与総額の制限)が課せられている。
幾度かの改定を経て現在はシーズンあたり260万ドル(およそ2.2億円)に設定されている。最大で4名のマーキープレイヤー(制限に該当しない)獲得が可能であるが、多くの選手はそのために給与の上限が決まっている。
しかし、近年はこの制度に対して異論を唱える評論家も多くなってきた。あの元代表GKマーク・ボスニッチも、これがAリーグの国際的な競争力を低下させているとして、「12年前には必要だったとはいえ、今必要ではない」と指摘している。
オーストラリア代表は現在ワールドカップ予選で苦しんでおり、さらにAリーグのクラブはACLでなかなか勝てない状況もある。
アンジュ・ポステコグルー監督は『SEN Radio』の番組に出演して以下のように話し、向上心のあるチームが必要であると語った。
アンジュ・ポステコグルー
「ベストを目指す、頂点を目指すことを志ざせるチームが欲しい。
これは過激かもしれないし、おそらくオーストラリアのこのスポーツにおけるあらゆるものに対立するだろう。
なぜなら、それ(サラリーキャップ制)はオージー・ルールやラグビー・リーグから取り入れたものだからだ。
しかしサッカーにおいては、若くて良い選手たちが間違った時期に海外へと行く。あまりにも多くのケースがあった。
そして、ここで選手をキープできない。Aリーグに来たいという選手が多いようには見えない。サラリーキャップがあるからだ」