『Wall Street Journal』は28日、「アメリカのヘッジファンドがACミランの買収の可能性を模索している」と報じた。

昨年夏、ACミランは中国人の銀行系実業家であるリー・ヨンホン氏が中心となったコンソーシアム「シノ・ユーロップ・スポーツ」へ株式を売却することを決めた。

ところが、その後取引については一向に進まず。中国からの資金流出が絞られたことが影響していると言われ、取引完了の予定日はどんどん遅れて行った。

3月3日の予定日にも資金は支払われず、さらにその延滞による供託金もまだ揃っていない。いまのところは4月14日に期日が設定されているが、それも守られるかどうかはわからない。

リー・ヨンホン氏はすでにそのシノ・ユーロップ・スポーツを解散させており、ロッソネーリ・スポーツ・ルクセンブルクという新しい企業を設立して、資金の移動を図っている他、新たに融資を受けようとしているという。

しかし、そのグダグダの状況を利用しようという企業も現れているようだ。

それはアメリカのヘッジファンド、エリオット・マネジメント・コーポレーション。彼らは世界的に活動する投資会社であり、その他にもミラン買収のプロジェクトに協力するグループがあるという。

彼らは2億5300万ユーロ(およそ302.3億円)の資金をミラン買収に投じる用意があり、最後で交渉をまとめる意向を示しているとのこと。

なお、そのうちクラブの買収には1億8000万ユーロ(およそ215.1億円)が使われ、残りは持ち株会社のフィニンヴェストが抱える負債の返済に充てられる。

ミランの次なるオーナーは中国になるのか、アメリカになるのか?夏までどのような動きがあるのか注目である。

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