昨季の終盤以降、大ブレイクの兆しを見せている鹿島アントラーズの鈴木優磨。

恐れを知らない20歳の若武者は今季も公式戦7試合4ゴールとその勢いを加速させており、日本代表への招集を望む声も日に日に高まっている。

そんな鈴木といえば、デビューしてから決めたゴールのほとんどが勝負所の試合終盤であることは過去にQolyでもご紹介したところ。

この記事の後も彼はクラブワールドカップ、天皇杯、ACLと重要な場面で決めている。2月のACLムアントン・ユナイテッド戦ではPKを外してしまったが、これも決めていれば80分以降になるところであった。

驚くべき勝負強さであるが、そんな鈴木と同じく“怪物”と呼ばれたあの選手も最近は「80分以降の男」と化しているようだ。

エヴァートンに所属するベルギー代表FWロメル・ルカクだ。

今季のプレミアで21点を決め、得点ランクでトップに立っているルカク。彼は現在、クラブと代表を合わせて5試合連続ゴール中なのだが、この両チームで最近マークした8ゴールの時間というのが全て80分以降だというのだ。

ワールドカップ欧州予選でグループHの首位ベルギー代表は先週、同2位のギリシャ代表と対戦。1点を先制されそのまま逃げ切られるかと思われたものの、89分にルカクが同点弾を決めて引き分けた。もし敗れていれば順位で逆転されるところであったが、エースの一撃でかろうじて首位を守っている。

ルカクがすごいのは途中出場が多い鈴木と違い、先発しながら疲労がピークを迎える80分以降にゴールしているところだろう。ただ一方で鈴木の得点はそのほとんどがチームを勝利に導くもの(彼が決めた試合は1年半近く無敗)なのに対し、ルカクはこの8点のなかに決勝点が含まれていない。

“勝負強さ”に限定すれば、軍配は鈴木に上がるかもしれない。しかし、消耗の激しい世界最高峰の舞台でプレーしているルカクのこの数字も特筆すべきものであろう。

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