『Daily Mail』は5日、「FIFA副事務局長のズヴォニミール・ボバン氏は、ヘディングと認知症の関連性を否定した」と報じた。
先日発表された研究結果は大きな話題になった。認知症を患った元サッカー選手の脳を調査したところ、その多くに慢性外傷性脳損傷の兆候が認められたというものだった。
サッカーにおいて頻繁に行われるヘディングが脳に悪影響を与えるという論説は多く、FIFAに対してはリスクを無視しているという批判の声もある。
ヘディングによる認知症で12人の元選手が死亡 https://t.co/6pBOQh1cy0
— サッカーニュース Qoly(コリー) (@Qoly_Live) 2017年2月17日
しかし副事務局長を務めているボバン氏は、これまでFIFAでも長い間研究を行っており、その中では関連性を認めるだけの結果は出ていないと語った。
ズヴォニミール・ボバン
「これらすべての研究から我々が得られる決定的な物事は存在しない。
FIFAはこれまで16年間に渡り、大学や医療機関とともに調査を行ってきた。そして、サッカーと痴呆症の間には何ら関連性がないという結論にある。
マーティン・グレン(FA経営最高責任者)は我々の調査のことを知っている。かなりの投資も行っている。
間違いなく、我々はそれらのリスクの可能性に気が付いている。しかし、これまでのところその危険性は確認されていない」
また、マーティン・グレン氏も、研究についてはさらに多くのデータが必要になるため現時点では結論が出ないと話したという。
マーティン・グレン
「我々は真剣に取り組んでいるが、しっかりと物事は比較しなければならない。
全体の人口より、プロのサッカー選手、あるいは元プロ選手の方が認知症発生率は高いのかどうか?そこには多くのデータが必要だ」