ピッチのサイズが違うと何が変わるの?
さて、ストーク・シティが自分たちのロングボールサッカーに小さいピッチは有効である、と考えていたことをお伝えした。実際に、ピッチのサイズは戦術と関わり合いがある。
マウリシオ・ポチェッティーノはトッテナムの監督に就任した際にホワイト・ハート・レーンのピッチサイズは小さく「相手はひいて守りやすい」ことを指摘した。縦100m、横67mと小さくこれは標準サイズより6%小さいもので、彼が目指すポゼッションを達成するには大きなピッチのほうがスペースが生まれやすく望ましいというものだ。
このようにロングボールや肉弾戦を好むチームは小さなピッチを、ポゼッションサッカーを目指すチームは大きなピッチのほうが望ましいという意見がある。
ただ、かつてイングランドで大きなピッチを持っていたのは上述のマンチェスター・シティやユナイテッドであり(共に現在は変更)、スペインではエルチェやべティスであった。彼らは必ずしもポゼッションが得意というわけではない。アーセナルやバルセロナ、レアル・マドリーといったチームは標準的なサイズである。
実際には、芝生の長さ、人工芝か天然芝かなど条件は多岐にわたりそうだ。イタリアではノヴァーラ、チェゼーナなどが人工芝のグラウンドを使っており、増加傾向にあるという。
ちなみに、JリーグでもFIFAにならって縦105m、横68mとしている。また機会があれば取りあげていきたい。
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