リーベル・プレート
アルゼンチン:プリメーラディビシオン
これまで紹介したチームと異なる経緯を持っているのが、2015年末のクラブワールドカップで来日し、サポーターが道頓堀で大騒ぎしたリーベルだ。
彼らは白と赤の“鶏カラー”であるものの、愛称といえばミジョナリオ(億万長者)が有名である。
しかし、1966年のコパ・リベルタドーレス決勝でペニャロールに逆転負けを喫した後、国内リーグの試合で相手サポーターが観客席から赤い襷の布を巻いた雌鶏(めんどり)をリーベルの選手に向けてピッチに投げ入れた。
日本でも「チキン野郎」という罵倒語が存在するが、アルゼンチンでも雌鶏は“臆病者”を意味することから、以来、ライバルのサポーターたちはリーベルのことをガジナス(鶏)と呼んで嘲笑するようになったのだ。
ボカのレジェンドで、先日、中国の上海申花へ移籍したカルロス・テベスは、2004年のコパ・リベルタドーレス準決勝で宿敵リーベルからゴールを決めた直後、鶏を真似た踊り、いわゆる「チキンダンス」を披露し喜びを爆発させたことは有名な話だ。
テベスのこの踊りは侮辱行為とみなされ退場を命じられている
つまりリーベルにとって鶏とは最大の蔑称であるわけだが、今ではそれを逆手にとって象徴的なキャラクターにしてしまったというわけだ。
【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ