3. テレビ出力の問題
インターネット配信のメリットが「いつでも、どこでも」であるとしたら、逆にデメリットはそのモビリティ性ゆえにもたらされるインパクトの欠如だろう。
よほどモニターにこだわりを持つ人は別だが、一般的に多くのユーザーはそれなりの大きさをしたタブレット端末やPCで試合を見ることになる。これまでより大画面のテレビで見ていた人は物足りなさを感じ、テレビへの出力を感じるはずだ。
しかし、どういうわけか「スカパー!オンデマンド」や「WOWOWメンバーズオンデマンド」で放送されている映像をHDMIケーブルでテレビに繋げて転送すると、試合中継がどこかカクカクした感じになった。PCのスペック的には問題ないはずなのだが…。
他にもGoogleが提供する「Chromecast」を使えばPCでの画面をテレビに映すことができるが、ChromecastやAppleTVには対応しているのだろうか。さらに、そうして映された映像がスムースなのかはもっと気になるところだ。
こうした問題にも、Performには真摯に取り組んでほしい。
今回は大きく懸念される3つの内容をまとめたが、ユーザーとしては気になることがまだまだ山のようにある。
例えばマルチログインの問題はどうするのか、「見逃し配信」の対応はどうなるのか、録画はどうなるのか、対応機種はどこまで広げるのか…まさに枚挙に暇がない。
中継のメインストリームがテレビからインターネットに移るというのは、それだけ大きな変化なのだ。
2100億円での放映権売却はJリーグにとって間違いなく有益なものとなるはずだが、今後は“テレビ慣れ”したユーザーを満足させるだけのサービス提供をPerformと進めていってほしい。
【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ